研究例会予定通り実施

このたびの新型コロナウィルスの対応につきまして検討し、
「報告者の意向等も考慮した結果、
3月7日15時30分〜の研究例会は予定通り開催することにしました。

政府の注意喚起、要請に従って、通常の研究例会より人数を縮小し、
時間を短縮し(懇親会はなし)、
また会場の換気に気をつける等対策を行います。

研究例会は会員の自由参加ですので、各自の判断で参加を決定して頂けるようお願いします。

 代表幹事:中囿桐代

以下、開催要項です。
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開催日時:2020年3月7日(土)午後3時半~ 
場所:専修大学神田キャンパス神田7号館8階783教室
https://www.senshu-u.ac.jp/about/campus/
*研究例会は90分程度を予定しています

報告者:松永伸太朗(長野大学)/永田大輔(明星大学他)
「労働社会学の「調査」「理論」「方法」:河西宏祐のテキストを手がか
りにして」

【報告要旨】
 本報告では、労働社会学者・河西宏祐の業績を振り返り、その業績を軸として労働社会
学が蓄積してきた理論的視点の整理と、さらなる発展の可能性を議論する。
 河西が少数派労働組合研究をライフワークとして推進していたことは知られているが、
その調査で得られた知見については、少数派労働組合という対象に限られない広い理論的
・方法論的射程を有している。とくに重要なのが、労働社会学は労働者自身が職場におい
て作り上げている「労働者文化」を記述するべきとする視点である。本報告では、この「
労働者文化」という枠組みが、近年研究が蓄積されつつある未組織労働者やフリーランサ
ーの労働問題やそこで課題となっている連帯の問題を考察するうえでも重要な理論的示唆
を有することを指摘する。さらに、「労働者文化」という視点を設定することで労働社会
学と断絶していた一般の社会学における職業研究の蓄積とも理論的・方法論的な連続性を
見出すことができ、議論を接続させていくことで労働社会学研究の射程をより広めていく
可能性を示す。
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